2016年6月17日金曜日

第18回 放射性核種の放射能量減衰計算ツールの紹介

今回は、放射性医薬品を想定した放射能量の減衰計算をご紹介したいと思います。

OsiriXは画像解析アプリケーションですので、直接は関係ありませんが、DICOM画像のメタデータから投与量と投与時刻、撮像開始時刻を確認し、これらの情報から撮像時に放射能がどれだけ残っていたかを確認する作業を行う可能性もあるのではないでしょうか。

この作業を簡単に行うために、独自にツールを開発している施設は多いと思います。

今回は、Queensland大学でedXの講義ツールとして開発された放射能減衰計算ツールをご紹介いたします。


使いながら覚えよう!


例に沿って、お話を進めます。

早速、ツールを別ウィンドウで起動してください。


ツールはこちら。

以下のようなインターフェースが起動します。



今日(あなたがこのブログを読んでいる今日)、12:00にフルオロデオキシグルコース-18(F-18)が400MBqだったとします。

これが、当日の14:00にはどのくらいに減衰するでしょうか?


非常に単純な例です。このツールを使って1分もかけずに調べることができます。

1. Isotopeを選びます:  F-18
decay calculator
2. 初期状態のD1に日付と時間を入力します: 24時間表記です。
decay calculator
3. 調べたい時間帯D2を入力します:上記と同様の操作で、D2を入力。
4. 単位を選択します: MBq
decay calculator
5. 放射能量を入力します: ここでは4001とします
decay calculator
6.右上のCalc button をクリックし、減衰後の放射能量を計算します。 (187.76MBq)
decay calculator
7. 減衰計算過程の結果を見やすくするために、Calc横のChartボタンで、チャートを確認できます。グラフをタッチして、各時刻の放射能量を確認できます。
decay calculator

以上です。うまく操作できましたか?
もし、計算結果が異なってしまった場合は、設定を再度確認してみてください。


最後に



今回はOsiriXを使っているときにあると便利な放射能量の減衰計算ツールをご紹介いたしました。このツールのご紹介を通じて、何かのお役に立てば幸いです。

Visionary Imaging Services, Inc.は、イメージング技術サポートを通じて、創薬研究や医療機器開発など、臨床試験や臨床研究サポートサービスを展開しています。
医療機関や教育機関向けのOsiriXサポートも行っております。
よろしくお願いいたします!



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